SEが独立する前までに行っておきたい準備は、主に仕事と生活に関することに分けられる。それは、派遣として働いているSEであっても同じことだ。派遣として働いていて独立を試みたときに準備を怠ると、そのギャップで失敗してしまう恐れがある。
仕事関連の準備としてまず着手したいのは、事業計画の作成や事業に沿った必要資金の試算、資金の調達などである。自分で貯めるほか、金融機関などに融資を申し込む方法もあるだろう。開業に必要な手続きの流れを調べ必要書類を整える作業も不可欠だ。
また、独立後の仕事で必要なものを揃えておくことも大切である。例えば名刺の印刷、事務所名や事務所住所のハンコ作成、請求書のひな型作成、仕事用口座の開設などがある。
なお、フリーランスになればエンジニアとしての業務だけでなく、営業や経理業務など付随するほかの仕事も全て自分で担当しなければならない。そのための知識・スキルなどを学んでおくのも良いだろう。
生活に関連する準備としては、フリーランスになってからは手続きがしにくくなるようなことを片付けておくべきである。例えばクレジットカードの申し込みは、収入の不安定なフリーランスになると審査で引っかかる可能性があるので、作るなら独立前が良い。
また、賃貸物件の契約やローンを利用した物件購入など、不動産に関する手続きも収入の安定性が求められるので、独立前に済ませておいた方が無難だ。なお、既に何らかのローンを返済している場合は、フリーランスになった後も従来と同じような返済を続けていけるかシミュレーションし、場合によっては見直しをかけると良いだろう。
このように、独立を考えているのであれば、まずは派遣からフリーランスへ転身する前に知っておくべきことを十分に把握した上で、綿密に計画を立て行動すると、スムーズに準備を進められるだろう。